あるとき、一寸法師が、現代の世界にタイムスリップしてきました・・・
でも、なんだか様子が変です・・・
どうやら、タイムスリップしてきた時の影響で、身体のサイズが、一般人のように大きくなってしまったようです・・・
とりあえず、現代社会では、仕事が必要だと言うことで、一寸法師さんは、派遣会社に登録・・・
派遣会社では、過去の、一寸法師さんの、活躍と、人気ぶりを元に、すばらしい、履歴書とプロフィールを創り上げました・・・
一寸法師さんの魅力は、なんと言っても、その、「イケ面」顔・・・
営業に、連れて行くのにも、話題のきっかけ作りにもなりやすいし、電車等での、移動時に、一寸法師さんを連れて歩いていると、皆の注目を浴びられて、なんだか誇らしげになれそう・・・
と、いうことで、話を聴きつけたいろんな企業から引き合いがあり、一寸法師さんは、みごとに、大企業への正社員就職が決まりました・・・
派遣会社には、正社員成約手数料として、莫大なお金が支払われたようです・・・
一寸法師さんが、初めて出社・・・
同僚たちに紹介された、一寸法師さんには、みんなから、憧れと、大きな期待のまなざしが、注がれることに・・・
と、いうことで、一寸法師さんの、お仕事が始まりました・・・
上司「おい、一寸法師君、この仕事と、この仕事を、同時にやりながら、お昼までに、終わらせておいてくれないか?」
一寸法師さん「いえ、それはできません!私は、一度にひとつのことしかできませんので・・・」
上司「はあ~、おまえ、なめてんのか?」
一寸法師さん「いえ、なめておりません、ここにはなめられるような物体は存在していませんから・・・」
上司、あきれながら・・・「とりあえず、このひとつの仕事を、お昼までに終わらせておくように・・・」
一寸法師さんは、命じられたひとつだけの仕事を忠実にこなし、上司とともに、お昼ご飯の時間に・・・
一寸法師さん「パクパク、パクパク・・・」
上司「おまえ、人並みの仕事を、こなせないのに、食欲だけは、人並みにあるんだな?・・・」
一寸法師さん「ハイ、私は、いつも、輝いていないといけない身ですから♪・・・」
上司「まあ、確かに・・・、・・・、・・・」
その後、一寸法師さんは、社内の人たちに、仕事を依頼されるたんびに、複数の仕事を同時進行できないことと、身体の大きさのわりに、動作がのろく、非力だと言うことを指摘され続けて・・・
結局、一寸法師さんは、即刻、首にはなりませんでしたが、大企業と、派遣会社の間で、話し合いがされた結果・・・
契約形態が、正社員ではなく、派遣と言う形になり、しかも、一寸法師さんに、勤務を依頼されるのは、営業で外回りに行く時、道中と、ターゲット企業に対して、お飾りとして、また、話題づくりのため、そのイケ面顔と、過去の栄光を、利用したい・・・と、言う時だけに<ただし、能力がばれるから、しゃべるな!と、命じられて>・・・
派遣だけでは食っていけなくなっていった、一寸法師さんは、やがて、ホストの世界に足を踏み入れることに・・・
でも、いざ、ホストの世界に、足を踏み入れてみると・・・
そこには、一寸法師さんにとって、ばら色の世界が待っていました・・・
一寸法師さんのお仕事は・・・イケ面目当てに、うわさを聞きつけてうやってきた人たちに、イケ面顔を披露して、周りのフォロー役のホスト達が話す、一寸法師さんの過去の栄光と、お酒で、ほろ酔い気分の客さんを抱き寄せて、ただ、ただ、うなずいていればいいだけです・・・
一度に一つのことしかできない、一寸法師さんでも、封鎖された世界で、周りが、足りない面を完全にフォローしてくれる、このお仕事なら、十分にやっていけるようです・・・
あとは、雇っているホストクラブの、従業員や、客を通じて、一寸法師さんの悪いうわさが広まらないように、なるべく長く、努力するだけ?・・・
iPad を、購入して、実際に使い出した人が、苦笑しながら、この書き込みを、思いださないことを、お祈りしております・・・
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